読みもの

ベジタリアン・ハラル・アレルギーと愛知の食

日本の食は見た目より厄介だ。難しさは目に見える材料ではなく、出汁のほうにあるからだ。何を、どう聞けばいいかをまとめる。

問題は出汁にある

日本の塩味の料理はほぼすべて、鰹節か煮干しでとった出汁の上に成り立っている。野菜の煮物、素うどんのつゆ、湯豆腐、味噌汁。どれも見た目には魚がいないのに、中にはいる。魚を避けるなら、まずこの一点がすべてだ。察してもらうのではなく、はっきり聞いたほうがいい。

料理ではなく、だしを聞く

役に立つ質問は「だしは魚ですか」である。厨房はこれには正確に答える。意味が分かる質問だからだ。逆に「ベジタリアンですか」と聞くと、出汁が入っていても「はい」と返ってくることがある。日本ではその語が「肉が入っていない」の意味で受け取られやすい。

確実に大丈夫なもの

大きな寺の周りで出される精進料理は、決まりとして昆布と椎茸で出汁をとる。近年はヴィーガンの一杯を用意して、そう掲げているラーメン店もある。インド料理・ネパール料理の店は日本中どこにでもあり、名古屋も例外ではない。困ったときの確実な逃げ道になる。全材料を表示している回転寿司チェーンの野菜と米のセットも同じだ。

名古屋のハラル

市内にはムスリムのコミュニティがあり、中村区にモスクがある。その周辺と大須に、認証を取った店が数軒ある。大須は市内で外国人の厨房がいちばん集まっている場所でもあるので、探し始めるならここが現実的だ。それ以外の店では、スープには豚が入っていて、料理酒はほぼ何にでも使われていると考えたほうがいい。

アレルギー

醤油には小麦が入っている。つまり味の付いた料理のほとんどに入っている。卵は衣にも、多くの丼物の仕上げにも出てくる。そば屋の多くは、そばとうどんを同じ湯で茹でる。重いアレルギーがあるなら、注文のときに口頭で伝えるより、日本語で書いたカードを座る前に見せるほうが確実だ。

その場を支えるフレーズ

「肉なしでできますか」「魚のだしは入っていますか」「豚肉とアルコールは食べられません」「〜アレルギーがあります」。肝心のひとつは出かける前に紙に書いておくこと。書いたカードは、どんな発音にも勝つ。

店の側は、一度間違えるより二度聞かれるほうをはるかに好む。あなたが恐れている気まずさは、カウンターの向こう側には存在しない。

このサイトに言えること・言えないこと

ここの料理解説は「その料理に普通は何が入っているか」を書いている。個々の店の調理を保証するものではないし、自動で集めたデータをアレルギーの判断に使えるほどの精度は、どの情報源にも無い。店で、そのつど確認してほしい。