読みもの

名古屋を1日で食べる

1日しかないなら、この街が知られているものをこの順で食べるのがいい。理由も書いておくので、順番を入れ替えても壊れないはずだ。

なぜ順番が大事か

名古屋の食の一日には形がある。喫茶店のモーニングは11時きっかりに終わる。有名店の昼は11時半から並ぶ。古い居酒屋は5時に開き、深夜の麺は10時を過ぎてからが本番だ。順番を間違えると一日中並ぶことになり、この順で食べれば行列は他人事になる。

下に挙げた場所はすべて、ICカード1枚と地下鉄で回れる。どの移動も20分を超えない。

朝 — 11時までに喫茶店

窓に「モーニング」とある店でコーヒーを頼むと、朝食が付いてくる。厚切りトースト、ゆで卵、しばしば小さなサラダ、ときには小倉あん。日本でいちばん安い、まともな朝食で、しかもこの地方に固有のものだ。ここの喫茶店は「どれだけ付けるか」で競っている。

有名店を探さないでほしい。喫茶店の良さは、普通の店が良いことにある。宿から一番近い店に入り、「ホットコーヒー」と言えば、あとは向こうが進めてくれる。

昼 — 熱田のあたりでひつまぶし

ひつまぶしは、鰻の蒲焼をのせた飯を三通りに食べる料理で、日本人が名古屋に来る理由そのものだ。いちばん有名な店は熱田神宮のそばにあり、昼食がそのまま「1,900年の社叢を歩く午後」につながる。

有名店は11時半には行列になる。開店の11時に入るか、二番手の店で半額を払ってほとんど同じものを食べるか。このサイトはどちらの店も値段付きで載せている。

午後 — 大須のアーケード

中心へ地下鉄で2駅戻ると大須がある。門前市が商店街に育った場所で、古着、電気街、現役の寺、ブラジル料理のカウンター、そして天むす — この街の携帯食 — が混ざっている。

端から端まで歩いて、少しずつつまむ。行列も計画も要らない。大きな食事の合間の午後には、それがちょうどいい。

夜 — 栄で手羽先とどて煮

5時に居酒屋が開く。手羽先は衣を付けずに揚げ、たれを絡めて白胡椒をふった名古屋の唐揚げ。どて煮は牛すじを黒い豆味噌で粘るまで煮込んだものだ。両方をビールと頼めば、この街が仕事帰りに実際に食べているものになる。

有名な手羽先の2軒はどちらも栄駅から歩ける場所に支店があり、中心の地下の古い酒場は、何十年も同じ鍋でどて煮を出し続けている。

深夜 — 今池で台湾ラーメン

台湾ラーメンは1975年に今池で生まれ、発明した店は今も深夜過ぎまで開いている。挽き肉と唐辛子とにんにく。地元の人がご飯を添えるほど辛い。この一日の正しい締めであり、宿への地下鉄は0時過ぎまで走っている。

一日に負けたら、罪悪感なしに飛ばしていい。この料理は深夜の読みものにも出てくるし、明日もそこにある。

実務の層

現金を持つこと。喫茶店と古い酒場はほぼ現金のみで、コンビニのATMは海外カードを受け付ける。最初の地下鉄の前にICカードを作れば、その日はもう券売機に触らずに済む。そしてこのサイトの各店には定休日が出ている。「逃したらいちばん悲しい店」の休みだけは確かめておくこと。小さな店は曜日で必ず休む。