読みもの

愛知から持ち帰るもの

名古屋の食は、日本の地方料理のなかでは持ち帰りに強い。味噌と乾麺と、そもそも保つように作られたものの上に成り立っているからだ。

八丁味噌

17世紀から岡崎で作られている大豆だけの黒い味噌。杉桶に石を積んで仕込む。旧東海道沿いに2軒の蔵が今も残っていて、どちらもスーツケースに入る大きさで売っている。未開封なら数か月もつし、このリストの他のものを家で作れるようにしてくれる唯一の材料でもある。岡崎の蔵で買うか、名古屋のデパ地下で買う。

箱に入った味噌煮込みうどん

有名店が自分の乾麺と味噌だれを一緒に売っている。日本料理の袋入り版で、店の味にここまで近いものは珍しい。麺は芯が残って強情なのが本来なので、驚かないでほしい。3〜4食ぶんが鞄の隅に収まる。

手羽先は、乾いたほうを

手羽先そのものは飛ばないが、胡椒とごまの味付けは持ち帰れる。大手2社ともスパイスを瓶で売っているし、その味付けをまぶした揚げ菓子は、日本人が職場に配る定番になっている。

西尾の抹茶

愛知は日本でいちばん抹茶を作っている。ほとんどの旅行者が名前も知らない町からだ。料理用は安く、菓子作りに十分すぎる。西尾の茶舗の薄茶用は、宇治の同等品よりずっと安い。小さい缶で買って、密封したままにしておくこと。抹茶は開封から数週で香りが飛ぶ。

えびせんべいとういろう

知多のえびせんべいは、この地方の既定の手土産で、どの駅でも缶で売っている。もう一つがういろう。米粉を蒸した、穏やかで少し弾力のある菓子だ。生のういろうは日持ちしないので、持ち歩くなら真空パックのほうを選ぶ。

飛行機で持ち帰るときの注意

味噌、密封した乾麺、せんべいは常温で保ち、預け荷物なら何の問題も起きない。このリストに冷蔵が要るものは(包装された形なら)一つも無い。100mlを超える液体・ペースト — 味噌のパックが該当する — は機内持ち込みではなく預け荷物へ。包装済みの常温食品はたいていの国が受け入れるが、肉製品は広く禁止されている。手羽先の真空パックは、自国のルールを確かめていないなら置いていくこと。

百貨店は輸送用の包装を無料でやってくれる。「おみやげ」と言えば、緩衝材に包まれて戻ってくる。

全部を1か所で買うなら

名古屋駅の上の百貨店の地下食品売り場に、このリストの全部がある。値段は現地と同じで、免税カウンターもある。包装は無料で5分ほど。新幹線まで1時間あるなら、その1時間はここで使うのがいい。