最古は 1337年の味噌蔵
このサイトで最も古いのは岡崎のまるや八丁味噌、創業 1337年。室町幕府が開かれた年に近い。豆味噌を大きな木桶で二夏二冬かけて仕込む製法を、そのまま続けている。
名古屋めしの土台にある八丁味噌は、この蔵と、隣り合うもう一軒が守ってきたものだ。味噌カツのたれも、味噌煮込みうどんの汁も、どて煮も、この系譜の上にある。
料亭 1615年、ひつまぶし 1873年
次に古いのが伏見の料亭 河文で 1615年。大坂夏の陣の年にあたる。
そして 1873年創業のあつた蓬莱軒。ひつまぶしを生んだ店とされ、熱田神宮のそばに本店がある。この一皿がここから始まったと考えると、行列の意味も少し変わる。1899年の宮鍵、1900年のスギモト(焼肉)、1907年の山本屋本店(味噌煮込みうどん)と続く。
名古屋めしの多くは、老舗が作った
並べてみると、古い店ほど名古屋めしの中心にいることが分かる。ひつまぶし、味噌煮込みうどん、八丁味噌、焼肉。いま名物と呼ばれているものの多くは、100年以上前に始まった商売がそのまま残ったものだ。
逆に台湾ラーメン(1975年)や台湾まぜそば(2008年)は新しい。名古屋の食は、古い層と新しい層がはっきり分かれていて、どちらもいま同時に食べられる。
老舗だから旨い、ではない
正直に書いておくと、創業年と味は別のものだ。長く続いているのは、味に加えて立地や経営や運が噛み合った結果で、100年続いた店が今日いちばん旨いとは限らない。
このサイトが順位を付けるときに使っているのは値段・駅からの距離・席数・創業年で、味の評価は入れていない。味の判断は、行った人がするものだと考えている。
この数字の限界
創業年が入っているのは 567 軒中 43 軒だけだ。残りの 524 軒は、古くないのではなく、データが取れていない。
ホットペッパーグルメの掲載情報に創業年が書かれている店だけが拾えている。実際にはもっと多くの老舗がこの一覧の中にあるはずで、載っていないことを「新しい店」と読まないでほしい。
老舗を訪ねるときの実務
古い店ほど現金のみで、英語メニューが無い傾向がある。それは別の読みもので数字にした通りだ。数千円を財布に入れ、各店ページの日本語表記を見せる準備をしておけば足りる。
そして古い店ほど早く閉まる。うどん屋も鰻屋も、その日の仕込みが尽きればそこで終わる。行くなら昼か、夕方の早い時間に。